オンラインファーストを企業文化に取り入れる
人間は、慣れた習慣に戻りやすいものです。例えば、オフィス勤務に戻った従業員は、会議中のメモを取りに物理的なホワイトボードのみを使用するなど、コロナ禍前のオフィスでのやり方に本能的に戻ってしまいがちで、結果として、アイデアや決定の貴重なデジタル記録をしそびれてしまい、テレワークのメンバーを排除するリスクが発生します。
オンラインファーストのコラボレーションを企業文化に真に根付かせるには、従業員がオンラインファーストを実践する方法を理解できるよう支援する必要があります。
「文化とはつまり、私たちが掲げる価値観だけではなく、日常業務でその価値観がどう実践されるかということを指します。新しい働き方に適応できず、柔軟性、コラボレーションやインクルージョンをサポートしない企業が現代のビジネス環境で成功するのは困難です。」
—Jeff Boggess 氏、製品マーケティングディレクター、Avocor
まず、次のように、デジタルコラボレーションの効果を最大化できる、最もアクセスしやすい要素を特定することから始めます。
- 定期的な会議。同じグループで定期的に会議を行う場合、オンラインファーストのアプローチを取れば、グループ共有メモを記録し、アクションアイテムについて全員の足並みを揃え、会議に出席できなかったチームメンバーが最新情報を把握できるようになります。会議の前、途中、後の主要なタッチポイントとして、オンラインソリューション (Word や Lucidspark ボードなど) を使用します。
- レビューとフィードバック。 「成果物を共有し、進捗状況をレビューし、結果についてフィードバックを残し、フォローアップの会議やアクティビティの機会を探します」と、Lucid の Christopher Bailey 主任プロフェッショナルサービスコンサルタントは説明します。例えば、スプリントレビューなどのアジャイルセレモニーにオンラインファーストのアプローチを採用すると、関係者は簡単にフィードバックやアイデアを残せて、いつでもメンバーのインプットを参照できるデジタル記録を確立できます。
- ブレインストーミングと計画。物理的なホワイトボードでアイデアを出し、付箋紙の写真を撮って、手動で行動計画を立てることもできます。または、デジタルキャンバスでブレインストーミングし、数回のクリックでブレインストーミングを要約し、付箋を自動的にアクションアイテムに変換することもできます。後者のオンラインファーストのアプローチは、はるかに包括的で、効率的で、実用的です。
実際にチームがこうした行動を取れるようにするには、経営幹部が模範を示し、会議やその他の共同作業にデジタル形式を先導して導入することが効果的です。
「チームに『実験としてやってみましょう。最初は少し面倒かもしれませんが、問題があれば一緒に解決していきましょう』と伝えましょう。チーム全体が一緒に学ぶ機会になるので、皆のプレッシャーが大幅に軽減されます。」
—Dan Lawyer、最高製品責任者、Lucid
オンラインファーストの文化を強化するために、Rosenbaugh は「すべての会議を Lucidspark で!」や「すべてのプロセスを Lucidchart で文書化!」などのモットーの活用を提案しています。さらに、チームでこれらのベストプラクティスを確立できたら、チーム合意書に文書化することも有益です。チーム合意書は、チームの共同作業に形式性を加え、曖昧さを排除します。
「チームレベルの合意を作成することは、チームがそれぞれにとって正しい決定を下し、期待を明確にする上で不可欠です。どのタスクにどのツールを使用するか、非同期や同期で作業をするタイミング、応答時間の期待値などを含めると、全員が仕事の進め方について同じ認識を持つのに大いに役立ちます。」
—Christina Janzer 氏、リサーチ&アナリティクス担当 SVP、Slack
ベストプラクティスを明確にすればするほど、組織がオンラインファーストを採用する可能性が高まります。例えば、Dropbox は2020 年に「Virtual First」モデルを導入して以来、非同期でコミュニケーションをとる方法に関する具体的なガイドラインが必要だという従業員からのフィードバックを受けました。これを支援するため、Dropbox は「Virtual First Quick Tips」という実践的でわかりやすいガイドラインを作成し、 Virtual First Toolkit やポッドキャストなどへのリンクを掲載しています。
さまざまなチームがオンラインファーストの形式で成功を収めたら、そうした初期の成功を組織全体で共有します。チームが互いに刺激を受け合い、こうした実践が自然にできるようになります。
テクノロジーソフトを標準化する
オンラインファーストのコラボレーションには適切なツールが必須ですが、コロナ禍で急遽導入したテクノロジーソフトは今の需要にあっていないかもしれません。既存の投資を詳細に確認してみましょう。
こんな質問を自問してみましょう。
- 複数のツールを 1 つのツールに置き換える余地はあるか?
- 技術部門のチームと非技術部門のチームが共同作業できるようにするにはどんなツールが必要か?
- 会議と非同期コラボレーションの両方でチームのつながりを維持するには?
- 既存のツールに残る課題やギャップは?
「分散して働くチームとしてコラボレーションする上で最も難しいのは、組織が社内の知識を活用する方法を管理することだとわかりました。つまり、チームは社内の知識を正確で最新かつ有用な状態に保つことに苦労しているのです。多くのツールは、この問題が手遅れになる前に対処するために必要な解決策を提供していません。」
—Addison Shultz 氏、開発者リレーションズ リーダー、GitBook
この作業を開始するのに役立つ必須のデジタルコラボレーションツールをいくつかご紹介します。
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コミュニケーションツール : Slack、Google Workspace、Microsoft 365 など、組織全体でデジタルコミュニケーションを促進する一貫したツールを選択します。これらを唯一のコミュニケーションチャネルにする必要はありませんが、チームが簡単な更新情報を共有したり、質問したり、つながったりするのに最適な方法です。
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ビジュアルコラボレーション : Lawyer は「言語による表現は不正確です」と述べています。効果的なデジタルコラボレーションを実現するには、文章だけに頼ることはできません。ビジュアルを使用すると、複雑なアイデア、計画、システムなどのつながりを明確に示し、理解を加速できます。さらに、オンラインホワイトボード活用や作図などのビジュアルコラボレーションソフトウェアを使用すると、ビジネスの設計図として役立つデジタル成果物が自然に作成され、透明性が向上します。
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プロジェクト管理ツール : チームが作業する場所に関係なく、クラウドベースのオンラインツール (Asana、monday.com、Jira、Smartsheet など) でプロジェクトを追跡すれば、全員の足並みを揃えられます。ビジュアルコラボレーションプラットフォームに連携するプロジェクト管理ツールなら、さらに便利です。
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ビデオ録画アプリ : デジタルコラボレーションの大きな利点に、一部のアクティビティを非同期のデジタル形式に移行して会議を削減できることがあります。Loom や Zight などのビデオ録画ツールを使用すると、ユーザーは (他のデジタルツールとの組み合わせなどで) ビデオを録画して、トピックを説明したり、最新情報を提供したり、プロジェクトの手順を説明したりできます。また、一時的な会議とは異なり、チームメンバーは必要なときにいつでもこのビデオを参照できます。
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ドキュメント管理ツール : 組織の文書をデジタルで共有・一元管理する方法があれば、すべてのチームのイノベーションを加速できます。Dropbox などのソリューションは、オンラインファーストのチームが重要な情報を簡単に保存・共有するのに役立ちます。また、ソリューションを選択する際には、チーム間のさまざまなユースケースとニーズを考慮する必要があります。例えば、エンジニアリングチームには GitBook などの技術管理ツールが役立つ場合があります。
- インタラクティブなタッチスクリーン : オフィス勤務やハイブリッド勤務のチームの場合、オフィスにインタラクティブなタッチスクリーン (Avocor のGoogle Board 65 など) を設置すると、物理的な体験とデジタル体験の両方の利点を活用できます。また、これらのタッチスクリーンをビジュアルコラボレーションソフトウェアと統合すると、参加者全員がホワイトボードに平等に参加できます。「インタラクティブタッチスクリーンはプレゼンテーションのためだけのものではありません」と Boggess 氏は言います。「集団でのブレインストーミング、問題解決、意思決定が必要な会議のためのキャンバスです。」