計画されたブレインストーミングセッションでは、会議に何を求めるかが事前に明確になります。参加者がどのような解決策やアイデアを出してくるかはわかりませんが、目標は非常にはっきりしています。これにより、会議の進行がスムーズになり、参加者が目の前の課題に集中できるようになります。
構造化ブレインストーミングで避けるべきこと
構造化ブレインストーミングには上述のような利点がありますが、ブレインストーミングの基本ルールに従わないと失敗しやすくなります。ブレインストーミングの機会を最大限に活用できるよう、構造化ブレインストーミングで避けたいことをまとめました。
1. 特定の解決策にこだわった状態でブレインストーミングに臨まない
少し誤解を招きやすい表現ですが、これは、ブレインストーミングを開始する時点で具体的な解決策を想定しておくのは結構ですが、他のよりよい解決策にも目を向けられるようにしておかねばならないという意味です。ブレインストーミングのそもそもの目的は、考えうる解決策や戦略などを考え出すことです。したがって、さまざまな可能性を柔軟に受け入れられる状態で臨むようにしましょう。
2. 否定的な言葉や表現を使わない
構造化ブレインストーミングの場では、参加者に新しいアイデアを受け入れる姿勢を忘れないよう注意しておきましょう。敵意を向けられることなく全員が自分の考えを伝えられるよう、否定的なコメントをしたり、眉をひそめるなどのネガティブな仕草をしないようにしましょう。
3. よいアイデアよりも構造を優先しない
構造化ブレインストーミングの目的は、参加者のアイデア出しを助けることにあり、アイデアの抑制は避けるべきです。会議を進めていくうちに、予定していた構成から話がずれていくことがありますが、よさそうな方向に進んでいるのであれば思い切って筋を外れてみると最高のアイデアが生まれる可能性もあります。
4. 脱線しすぎない
前のポイントにも関係してきますが、たまに脇道に逸れるのは結構ですが、筋書きには意味があることも忘れないようにしましょう。ブレインストーミングの目的や目標を踏まえ、脱線はしすぎないことが大切です。
5. 少数の人が会議を独占しないようにする
構造化ブレインストーミングの大きな利点は、全員の意見を聞くことができることです。とはいえ、気をつけないと、声の大きい参加者数人が場を独占してしまうこともあります。できるだけ全員の意見を聞けるよう、名前を呼んで考えを尋ねてみるようにしましょう。
構造的、それとも自発的?ブレインストーミングの手法を決める
ここまで2つのタイプのブレインストーミングについて説明してきましたが、では実際には、どのタイミングでどちらの方法を使えばよいのでしょうか。この質問に答えるためには、タスクと思考のタイプを収束型と発散型の2つに分けて考える必要があります。
収束型のタスクには、特定の解決策が1つ存在します。その解決策を見つけるために、さまざまな事実や選択肢を検討することを「収束的思考」といいます。つまり、参加者は手に入る情報を使って解決策へと「収束」させることになります。一方、発散型のタスクについては、多くの解決策が考えられます。この場合、一人ひとりが多彩な選択肢を思い浮かべ、最も実現可能なものを選ぶことになります。
では、これがブレインストーミングとどう関係するのでしょうか。発散的思考は自発的ブレインストーミングに近いため、発散的なタスクにはこの方法を使うのが適しています。他方で、収束的なタスクにはもう少し集中力が必要なため、構造化ブレインストーミングが適しています。
構造化ブレインストーミングでは、会議前に各人が発散的思考を行い、いくつかの可能な解決策を考えます。その後、構造化された話し合いの場で解決策を事実とともに提示し、グループで (収束的思考を使いながら) 「適切な」解決策に絞り込んでいきます。
構造化ブレインストーミングのシナリオ例
構造化ブレインストーミングは、以下のような状況で有効です。
- 事業戦略上の問題を議論し、解決するための会議
- 顧客の抱える特定の問題点を解決する製品機能の開発場面
- コミュニケーションの問題を話し合い、解決するためのチームミーティング
両方のブレインストーミングスタイルを受け入れるべき理由
この記事では構造化ブレインストーミングに焦点を当ててきましたが、自発的ブレインストーミングに適した状況があることも事実です。どちらの方法にもメリットとデメリットがありますので、課題を評価する際には、ニーズを考慮して自発的ブレーンストーミングと構造的ブレーンストーミングの両方を検討しましょう。どちらか分からない場合には、両方を試してみるのもよいでしょう。