共感マップを作成するための8つのヒント
適切に運用すれば、共感マップは、収益を向上させる優れたユーザー体験の提供に役立ちます。実際、Forrester の調査では、スムーズな UX デザインにより、顧客のコンバージョン率が最大400%向上する可能性があることが判明しています。
顧客中心志向がスピードと業績の両面で成果を生むことを示す強力な証拠もあります。Pragmatic Marketing は、ユーザーのニーズに注力する企業は新製品を市場に投入するスピードが2倍であることを明らかにしました。さらに、McKinsey の調査によれば、顧客体験を改善することで売上高は2%〜7%、収益性は1%〜2%向上しました。こうした成功の鍵は、お客様にとって最も重要なことに焦点を当てる、カスタマージャーニーに則したアプローチを採用することにあります。これにより、設計とサービス提供の取り組みを、最も大きな効果を発揮できる領域に向けることができます。
共感マップから最大の投資対効果(ROI)を得るには、以下のヒントを活用しましょう。
1. ユーザーを定義する
オンラインで共感マップを作成する前に、まずコアユーザーが誰なのかを明確にします。また、単一のユーザー向けにデザインするのか、それともユーザー層の一部を示すために調査結果を集約するのかも判断する必要があります。
次に、マップの中心に具体的な識別子を追加します。これは、名前、役割、あるいは写真など、抽象的なユーザーではなく実在の人物をマッピングしていることを強調するものです。共感マップは、グループに対しても、特定の個人に対しても作成できます。
2. 「発言や行動」から開始する
この象限は、情報に一次ソースを使用するため、最も簡単に埋めることができます。ここには推測は不要です。各引用と行動から、コンテキストを提供し、思考や感情を推測することができます。
3. 調査内容をまとめる
共感マップは、開発の調査部分が完了した後に作成します。マップへは、単なる推測ではなく、調査から集めた情報に基づき内容の追加を行うようにしましょう。こうした情報が、マップを裏付けるエビデンスとなります。
通常、共感マッピングはチームのアクティビティとして行われます。関係者全員が会議に集まり、対象となるペルソナに関連するデータ、インサイト、顧客からのフィードバック、経験を持ち寄ります。そこから、マップの信頼性を保つために、証拠に裏付けられた既知の情報と仮定に基づく情報を区別します。
4. こだわりすぎない
共感マップへの追加内容は確定したものではなく、チームメンバーからマップ内のポイントを変更する意見が寄せられることもあります。Lucid の AI 機能を使えば、それらの付箋を効率的に並べ替えて要約できます。Lucid では、キャンバス上でチームメンバーにタグを付けてその場で簡単なコメントをもらうことで、会話を途切れさせることなく進められます。
5. 改善する
共感マップにセクションを追加したい場合は、遠慮なく追加しましょう。イラスト、色分け、目標など、デザインを改善する可能性のあるものは何でも自由に追加できます。
加えて、共感マップを完璧に作ろうとする必要はありません。人間は複雑で、変化するものです。ユーザーのニーズが変化するにつれて、共感マップも進化させることができます。
実用的な改善策の一つとして、各象限の下にシンプルな「問題点と利益」の領域を追加することが挙げられます。これにより、チームは観察結果を、ユーザーが避けたいことと達成したいことに置き換えることができます。
6. マップを分析する
共感マップに情報を記入したら、ユーザーが製品を使用する際に解決しようとしている問題点を分析し、議論します。ユーザーが得られるものは何でしょうか?これを行うには、「ユーザーは__をする方法が必要だ、なぜなら__だから」という文の空白を埋めるのが手軽です。これらの「必要」という声明は、今の優先順位を導く上でも、後で追加の研究で検証(または反証)する上でも十分に具体的であるため、仮説として特に有用です。問題点と利益は共感マップの最も重要なセクションです。開発中に決定を下すために使用できる一種の仮説として機能し、徹底的なペルソナ研究でさらにテストできます。
7. シンプルに保つ
ユーザー分析は、あくまで製品に関連する部分に限るということを忘れないでください。対象のユーザーは人前で話すのが苦手かもしれませんが、開発中のカレンダーアプリには関係がありません。この点を念頭に置くことで、共感マップの作成もあまり構えずに進めることができます。
チームが行き詰まった場合は、ブレインストーミングの焦点を製品の文脈(日々の現実、不安、願望、環境、および社会的影響)に保つために、プロンプトを使ってみましょう。チームメンバーが自分の考えを共有する際には、リーダーはペルソナに関するより深いインサイトを引き出すために質問をすることがあります。
表面的なアイデアしか出ない場合は、さっとロールプレイを行い、行き詰まりを解消して、より現実的な言葉遣いや反応を見つけてみてください。
8. 相談する
1人で共感マップを作るよりも、作りながら関係者やチームメンバーにいろいろと相談してみるのがよいでしょう。マップがひとたび完成したら、どれだけユーザーを理解できているか、ユーザーに本当に共感できているか、付加価値を提供できる製品を作れることを嬉しく感じているか、チームで確認してみます。これができていない場合には、ボードに戻り、チームで共通認識ができあがるまでマップの調整を続けましょう。
共感マップは軽量なので、保存や再利用も容易です。次の取り組みのスタート時に参照できるプロジェクト文書として扱うと、いっそう便利です。